鯨井ルカと入巣柚実は百合なのか?百合オタクによるネムルバカ徹底考察!【ネタバレあり】

雑記-考察
こつめくん
こつめくん

ごきげんよう。自称・百合ソムリエのこつめくんです。

石黒正数原作の漫画『ネムルバカ』。私は以前からこの作品が大好きだったのですが、まさかの2025年になって実写映画化…!?ということで、期待と不安が入り混じる中、公開初日に映画館へ向かいました。
結果、見事にネムルバカへの想いが再燃した私。映画に付き合ってくれたネムルバカ初見のドンぐりと、気付いたら5時間以上語り合っていたのでした(寝不足)

そんな経緯で、今回は原作&映画の百合ポイントをまとめた上で、ぶっちゃけ皆が気になっているであろう「これは百合なのか!?百合ではないのか!?」ということについて、オタク視点から考察してみました!
(ちなみに私は『ネムルバカ』はもちろん大好きですが、同じく石黒先生の『それでも町は廻っている』もめちゃめちゃ大好きです^^ あと阪元監督の『ベイビーわるきゅーれ』シリーズも大好きです!)



『ネムルバカ』おさらい

ネムルバカ ストーリー

大学の女子寮で同じ部屋に住む後輩・入巣柚実(いりすゆみ)と先輩・鯨井ルカ(くじらいるか)。
入巣はこれといって打ち込むものがなく、何となく古本屋でバイトをする日々。一方で、ルカはカツカツの生活の中でインディーズバンド「ピートモス」のギター・ボーカルとして、自らの夢を追いかけている。
二人は緩くも心地よい日常をだらだらと過ごしていた。

そんなある日、ルカのもとに大手音楽レコード会社から連絡が来る。
その日を境に、2人の日常は大きく変化して…。

登場人物

入巣柚実(いりすゆみ)

田舎から出てきた普通の女子大生。ちょっと(いやかなり?)アホなところがあるが、素直で裏表のない性格。音楽の夢に向かって邁進する先輩(鯨井ルカ)に憧れを持っているが、対してこれといって打ち込むものがなく、将来の夢もない自分に落ち込んだりもする。女性らしい体つきで、黒髪ロング。よく酔っぱらってゲロを吐く。表情豊かで喜怒哀楽が激しい。ぶち切れると結構アグレッシブ。

鯨井ルカ(くじらいるか)

音楽の夢を追いかける大学生。インディーズバンドのギター・ボーカルを務める。どこか達観しているようなクールな性格で、アホの入巣にもよく辛辣な言葉を投げるが、実は面倒見がよく優しい性格。大手レコード会社の目にも止まるくらい整った容姿の持ち主。金髪。背は入巣より少し低く、スレンダー体型。ぶち切れると結構アグレッシブ。



百合オタ視点による、ネムルバカ本編の感想&考察

それではまず、原作&映画での二人の描写をみていきましょう。

ルカから入巣

基本的に、入巣に対して超優しいルカ

何だかんだ入巣の愚痴を聞いてあげて、何だかんだ慰めてあげる。ゲロ吐いても面倒見てくれる。

それ以外でも、さりげない気遣いがイケメンなんですね(例えば、入巣のストレス解消のためにキャッチボールに誘ってくれたり、夜行バスが初めての入巣のために、護身用の十徳ナイフを手渡してくれたり)

ルカはまさに行動で示すタイプと言えますね。表面上はツンケンしてたり、投げる言葉は厳しいけれど、いつも入巣を気にかけているのが伝わります。

映画版では入巣のために、金欠ながらも安い炊飯器を探して買ってくれました。あと、ナンパ師や仲崎に言い寄られて困ってる入巣を助けるために、間に割り込んで助けてあげてましたね。入巣にとってのヒーローのようなルカ。

入巣と一緒の布団で寝たがるルカ

確かに暖房が無いんじゃ寒いんだろうけど…ベッドもあるのに一緒の布団で寝させて更に体を引っ付かせるなんて… 寒いは建前なんじゃないのぉ

ルカが所々、入巣の身体を意識している描写がある

原作1話:入巣の半ケツを下から眺める先輩
原作3話:「よしよし…!お前体だけは女っぽいんだから気を付けなきゃ……!」
原作6話:入巣を抱きしめながらさり気なく尻を触る先輩

ルカから入巣に向けたメッセージとも言える歌詞を書いている

今回、映画化にあたり主題歌の「ネムルバカ」を石黒先生が作詞してます。
下記は一部抜粋ですが、入巣に関する描写が多いですね。
(僕の部屋に住み着いた猫=寝顔=柔らかくて純粋なもの=ネムルバカ=入巣 ですね。)

ネムルバカ=自分」だと、後で気づいた入巣がどんな反応したのか?
皆さんの想像をぜひお聞かせください。

また、歌詞に関しての考察は、こちらの記事で詳細を記載しています!↓

ルカ「私はお前が大事だよ」

こんな言葉を何の照れもなく真剣な顔で(床ドンしながら)伝えちゃう先輩。
惚れない人って居るんか?愛はそこにあるんか?

ルカの初めての大舞台で、入巣に向けてネムルバカを歌った

ルカは、デビュー後の初めてのコンサートの最後に、全てをぶち壊して「ネムルバカ」を歌いました。
これは紛れもなく、当日会場に招待していた入巣へのメッセージでもありました。
ネムルバカを歌う中で、ふたりの心が時空を超えて通じ合うシーンは本当に感動ですよね。

※超・余談ですが…【映画版について】元々このライブシーンの撮影をする前にネムルバカのレコーディングは終わっていたそうなのですが、なんとルカ役の平祐奈さんから、「入巣とふたりで過ごした時間を経たこの気持ちで歌いたい」と歌い直しの希望があり、エンドロールで流れる音源とは別の音源を録り直したそうです!(映画パンフレットより) あのライブシーンの歌には、それだけ熱い想いがこめられていたんだ…!と原作ファンの私も思わず胸が熱くなりました。
 
ルカのセルフ・テロについての考察は、こちらの記事をご覧ください!

入巣の細かいところに気づくルカ先輩の描写

新装版コミックスの書下ろしより。入巣がネイルをしていることに目ざとく気付いているルカ。(そのことで入巣にからかわれるまでがセット)



入巣からルカ 編

入巣が先輩を所々意識している描写がある

酔って帰っている途中、先輩から「足揉め」と言われたのを、「チチもめ!?」と聞き違えて赤面しています。どんな聞き違いや

先輩のレズ説が出た時の入巣の反応

嫌悪感はなく、むしろちょっと興奮気味。
そういえばこの事件以降やたら強気で先輩をからかってるよな…。まさか…自分が好かれてると確信して調子乗ってたのか…?

ルカからストレートな言葉を投げられた入巣の反応(私はお前が大事だよ事件)

原作では一瞬言葉を失って赤面した顔の入巣が描かれたあと、先輩ってやっぱり私のこと…みたいなことを言ってルカをからかっています。これはルカのストレートな言葉に対する照れ隠しではないでしょうか。(それとも挑発…
※ちなみに、新装版コミックスの書き下ろしでも、入巣が先輩のことを同じようにからかっているシーンあり。尺の短い中でわざわざ入れてくるあたりが意味深…

ルカが自分を置いていったことを根に持っている入巣

「こんなことするために私のこと置いてけぼりにしたのかよ…!!」と、デビューしたルカの初コンサートを観ながら憤ってる入巣。映画では全体的にメンヘラ臭がマシマシになってるような

ラストシーンで先輩との思い出を独占した入巣

ピートモスのCDを見つけた入巣の後輩が、一緒に聴きましょうと言ってきたが「ごめんそれダメ、しまっといて」とやんわり断る入巣。「元カレとの思い出のCDとかそういうのでしたか?」という後輩の問いに対し、何も答えず入巣の意味深な表情だけが描かれ、物語は終幕します。(映画版では「さあね」というセリフとともに微笑んでいる)
 また映画版では、このあと流れるエンドロールの映像として、入巣がひとりイヤフォンでピートモスのCDをこっそり聴いて楽しんでいる様子が映し出されているのですが、やはり先輩との思い出は入巣にとってとても大切なものであることが伺えるのではないでしょうか。(正妻の余裕ムーブとの説あり)

本編以外でのネムルバカ百合要素

ネムルバカ旧コミックス表紙

手を繋いでいる二人。
実は単行本では二人の手の部分に丁度文字が掛かっていて手を繋いでいることが分からないのですが、カバーを外すと文字無しの絵が見れるようになっています。見えないところでしっかり手を繋いでいる、という憎い演出でした。ガチみが深い…。

あと、この後ろのコンクリの壁って先輩が独りで掘ってた壁だよね?
その壁の前に、入巣と二人で立ってるのも…「もう独りじゃない」って表現してるみたいで、何だか趣深いです。


また、新装版コミックスには、旧版には収録されていなかった第一話の扉絵が収録されていました。

へえ~表紙の絵って元になってる絵があったんだーと思って、よくよく見比べるとなんと…

こつめくん
こつめくん

手の繋ぎ方が違うんです!!!!!!(クソデカ声)

元絵(第一話の扉絵)の方は「ルカの手が」で「入巣の手が」にきてるのですが、後に描かれたであろう表紙絵の方だと「ルカが」で「入巣が」になっていました。

これに気付いた私は軽い動悸を起こしながら、「手の繋ぎ方」について調べてみました。すると…

通常、手の上にある人は相手を守る意志が強く、
手が下にある人は守られることに安心感を見いだしています。

例えば、男性が手の上にある場合、それは女性を保護しようとする意向があることを示し、女性が手の上にある場合は、リードしようとする意志があることを示します。

引用元:恋人と手を繋ぐときの手の上下の位置にはどんな意味がある? https://tsubux.hatenablog.com/entry/koibito-te

ということでした。

確かに、ぱっと見はルカの方が守る側で、入巣が守られる側。でも、物語全体と二人のキャラクターを考えたときに、実は精神的には逆の関係性であることが分かるのです。

ルカの本来の性格は、番外編「春香と父さん」で描かれていた、末っ子気質で内弁慶の、岩崎春香(ルカの本名)の方でしょう。
でも入巣の前では弱さを隠し、本音を隠し、クールな先輩で居たのだと思います(主題歌「ネムルバカ」の歌詞で書かれている通り)
そして第一話が示す通り、居なくなったルカを追いかけて、探し出すのは入巣の方なのです。
私は、この構造が、最終話の後にも活かされるのだと思います。(つまり、また入巣が先輩を見つけ出す)

だから石黒先生も、コミックスの表紙絵として新たに描きおろすときに、もしかしたらこの「精神的には逆の関係性」だということを意識して手の繋ぎ方をあえて変えたのかもしれません…。恐ろしいよ…先生…



ネムルバカ新装版コミックス表紙

現代設定になってる二人。MAJIで手繋ぐ2秒前☆みたいな瞬間ですね。
背景に月が描いてあるのは「月が綺麗ですね(I LOVE YOU.)」ってことかな?(うるせえ)

それはさておき、注目すべきは下に描いてある赤い糸のような物!!
これ、私は見たとき完全に、ふたりは赤い糸で結ばれてるってコト…!?と思ったんですが、
皆さんは何だと思いましたか?
実はこれ、表紙を開けると紐の先が描いてあって、ギターのシールドということが分かるようになっています。
でもね、なーんだシールドかぁ…と思うのはまだ早い!
実はこのイラスト以外でも、「赤い線・ヒモ」的なモチーフが描かれているイラストがあるんです。
それがコチラ↓!!



ネムルバカCOMICリュウ表紙イラスト

片耳イヤフォンで仲良く…裸でねぇ…
事後かな…

という訳で、いかがでしたか?
なんだかこの赤いヒモ状の物には、裏の意図があるような気がしてきませんか?(クソまとめブログ風)



ネムルバカ映画の特典イラスト

はい。もうこれ完全に好きな人です。いくらなんでも距離が近いんじゃあ鯨井先輩。
いやこれ最初観たとき(映画公開前)正直ですね、「えっ…いくらルカ先輩でもこんな事…」って思ってしまい、あまりのイチャつき具合に「公式と解釈違い」という訳が分からない事態を起こしそうになったんですが、この考察を書いているうちに「いやこれで正しい」と思い直しました。本当にありがとうございました。


という訳で、結論、ネムルバカは百合と言える!ということになりました。

私はこの2人は絶対に、またいつか再会すると信じています。

そちらに関する考察記事もありますので、ぜひぜひご覧ください!
そして皆さんの感想も聞かせて欲しいです!

↓↓


以上、こつめくんでした。

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